積層ガラス (積層アートガラス)
重さ2トン、高さ2m、石ベース50cmで2,5mの積層ガラス。
工房内でガラスの微調整をしますが、現場で組むとさらに微調整が必要です。計算上では0,75ミリずつ小さくなっていくのですが、0,75ミリを正確にカットできることは不可能です。でもより寸法に忠実でないと台形の形は出来ないので、非常に考えるわけです。
スケールでマジックなどでラインをひいても0.5ミリは平気で誤差が出ますので、0,75ミリの厚さの何かを当てマジックで引けば一番近い寸法になるので、厚さ0,75ミリのものを探すことから始まります。
ありました、あるメーカーのバインダーファイルのカバーが厚さ0,75ミリ。
左右の角度もまた大変、大きな集合木材の真っすぐなもので角度を出した治具を作って当てれば角度は出るはず、って地面はまだコンクリートでなく土のまま、しかも前日の雨でぬかるんどる・・・
そのままでは角度出せないので、ベニヤ敷いて微調整。
作業用の光が当たるときれい。
積層ガラスの接着剤は太陽光で固まってしまうので、屋外の場合は夜の設置となります。
さらに塊で接着して持って行くのは微妙なラインが狂うともうだめなので基本1枚ずつ、現場で組み上げていきます。
今回は10ミリガラスを200枚総勢5名、日没が早くなったので17時集合、準備後18時開始。
写真は25時くらい、もう一息の頃。
高さ1mほどの積層ガラスと高さ2mの積層ガラスを組むエネルギーは、2倍ではありません。体積と同様、4倍以上の神経を使います。
大きな積層ガラスは組むたびに非常に難しさを実感するけども、ノウハウも得られます。
この後、車中で寝て翌朝さらに微調整、身体は鉛。