色の変化するガラスオブジェ
色の変化するガラスオブジェ
ガラスオブジェのご依頼があり、希望はビビット、派手なイメージと言う事でした。
金色がお好みでしたが、今回は金箔や金粉のみではイメージが違うな、と感じ、金色が変化する特別なガラスで制作させてもらいました。
この特別なガラスはフランス製でまず、お目にかかりません。 自分らは以前に大阪でワイド1500ミリ、高さ3000ミリを4枚、制作したときに苦労して見つけた素材です。 今度、写真載せます。
よく書きますが、ガラス関係は日本は20年くらい、遅れています。というか、このご時勢でさらに遅れそう・・・ どんな仕事も使ってくれるお客さんがいないと、進化していきません。 景気が良くないと、若手も育ちません。 どの職人分野も高齢化になっちゃってる。 これは未来が危機と言う事です。
日本は木と土の文化なので、その分野は世界一と思いますが、ガラスは諸外国、ものすごいエネルギーです。
そうはいってもおいら達はあせってません。 諸外国の彼らにないもの、すばらしい日本文化のガラスを目指せばいいんですから。それに進んでいる分野の仕事は皆、集中するんで競争が激しいので、カンベン。 IT業界やゲーム業界なんて多くの人が集中するんで、大変だな~、って思います。
若いころから人と違う分野を希望していて、半人前の頃は言いたいこと、まわりから言われたけども、今は正解!って思いますもの。
人間なんて勝手なもんで、景気が安定してる時には、「そんな仕事で食べていけるの?」なんて言っていた大手サラリーマンの同級が今は「いい仕事してんな~」なんて言ってる。
やってるおいら達は今も昔も自分の仕事をやってるだけ。
日本の大手ガラスメーカーなんてどんどん品種が少なくなっちゃってます。 頑張ってるのは小さなガラスメーカーや商社の人たち。
通常はあでやかな金色ですが光によって、また見る角度によってラベンダー色~グリーン~ブルーへと変化していきます。下の部分はブルーグリーンに見えてますでしょ。 これが美しく、品があります。 また見た方へのインパクトもあります。
予定制作時間の4倍もかかってしまいましたが、この苦労がのちの宝物になるので金額ではありません。
ラリック仕様の彫刻、今回は抽象的なデザインの羽です。そういえばこの間、設置したラリック仕様のエッチングガラスをラリックジャパンの人が見て、驚いてた、と設計家から報告ありました。 当工房のみなさん、うれしいね!
ラリック仕様の羽の裏の金色のガラスがシルキーになり、またまた素敵とおもいます。 U氏、T君、制作お疲れさんでした。
デザインしたものをさらに智恵を使って制作してくれて、感謝しますよ。
今週もヘヴィーな一週間ですが、よろしくお願いいたしまっせ。